「完結済みと書いてあったのに、続編が始まっていた」「全巻買ったら2万円近くかかった」——完結漫画選びの失敗は、面白さではなく完結ステータスと読破コストの確認漏れから起きます。
この記事は結論から言うと、完結漫画は①その作品は本当に完結しているのか(完全完結/第一部完・続編あり/スピンオフ継続/事実上の未完)②全巻読むのに実際いくら・何時間かかるのか、この2軸で選び直すべきです。その上で2026年時点の推奨5作は『鋼の錬金術師』(全27巻)『SLAM DUNK』(全31巻)『進撃の巨人』(全34巻)『鬼滅の刃』(全23巻)『寄生獣』(全10巻)です。
他サイトの「完結漫画100選」がなぜ当てにならないかは、『チェンソーマン』を見れば分かります。2020年に第一部が完結と報じられた後、2022年に第二部が始まり、真の完結は2026年3月25日でした(コミックナタリー、2026年3月)。つまり約5年半にわたり、多くの「完結漫画おすすめ」記事は本作を完結済みと連載中のどちらかで誤って表記していたことになります。
この記事でわかること
- 定番20作品の完結ステータス+読破コスト比較表(他サイトにない列を2つ持つ)
- 全巻買い切りと読み放題、どちらが安いかの損益分岐計算
- その「完結済み」が本物かを自分で検証する7項目チェックリスト
- 巻数帯・可処分時間別の選び方
- 2026年最新の完結作情報(チェンソーマン/呪術廻戦)
「完結済み」には4種類ある|まずステータスを見分ける
完結漫画とは、本編が最終回まで描き切られ全巻が刊行済みの作品を指します。ただし実務上は完全完結・第一部完(続編連載中)・本編完結(スピンオフ継続)・事実上の未完(作者休載や逝去)の4状態が混在しており、上位記事のリストはこれを区別していません。
| ステータス | 記号 | 意味 | 該当例 |
|---|---|---|---|
| 完全完結 | ◎ | 本編・続編ともに終了し、全巻刊行済み | 鋼の錬金術師、進撃の巨人、呪術廻戦、チェンソーマン(2026年3月〜) |
| 第一部完・続編あり | △ | 「完」表記だが後に新章が始まる/始まった | チェンソーマン(2020〜2026年3月まではこの状態) |
| 本編完結・スピンオフ継続 | ▲ | 本編は終了、外伝や続編作品が刊行中 | ゴールデンカムイ(外伝あり)、鬼滅の刃(外伝あり) |
| 事実上の未完 | × | 長期休載・作者逝去により再開の見通しが立たない | HUNTER×HUNTER、ベルセルク |
この区別が重要なのは、「完結済み」を信じて全巻買った後に「実はまだ続く」と判明する損失が、金額でも時間でも大きいからです。全30巻を新品で揃えれば約17,160円(後述)。それが「第一部完」だったと分かれば、続きを待つ期間は連載作品と変わりません。
完結漫画を選ぶ最初の作業は、面白さの比較ではなく「そのリストの完結表記がいつ時点のものか」を疑うこと。特に2025年以前に書かれた記事のチェンソーマン表記は、ほぼすべてが現在の事実と食い違います。
完結ステータス&読破コスト比較表|定番20作品

上位記事に共通して登場する定番作品を、完結ステータス(列③)と読了目安時間(列⑥)という他サイトにない2列を加えて整理しました。金額は少年コミックス標準価格572円(税込・ジャンプコミックスは2024年7月以降この価格/日本経済新聞2024年8月報道)、青年コミックス(B6判)は800円で概算しています。読了時間は1巻30分換算です。
| 作品名 | 全巻数 | 完結ステータス | 完結年月 | 新品全巻概算(税込) | 読了目安 | 累計発行部数 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 鋼の錬金術師 | 全27巻 | ◎完全完結 | 2010年6月 | 572円×27=15,444円 | 13.5時間/連休向き | 8,000万部超 |
| SLAM DUNK | 全31巻 | ◎完全完結 | 1996年6月 | 572円×31=17,732円 | 15.5時間/連休向き | 1億8,000万部超 |
| 進撃の巨人 | 全34巻 | ◎完全完結 | 2021年4月 | 572円×34=19,448円 | 17時間/連休向き | 1億4,000万部超(講談社) |
| 鬼滅の刃 | 全23巻 | ▲本編完結・外伝あり | 2020年5月 | 572円×23=13,156円 | 11.5時間/週末2日 | 1億5,000万部超 |
| 寄生獣 | 全10巻 | ◎完全完結 | 1995年 | 800円×10=8,000円 | 5時間/週末1日 | 2,000万部超 |
| 呪術廻戦 | 全30巻 | ◎完全完結 | 2024年9月30日 | 572円×30=17,160円 | 15時間/連休向き | 1億部突破(集英社) |
| チェンソーマン | 全24巻 | ◎完全完結 | 2026年3月25日 | 572円×24=13,728円 | 12時間/週末2日 | 公式発表なし |
| ゴールデンカムイ | 全31巻 | ▲本編完結・外伝あり | 2022年4月 | 572円×31=17,732円 | 15.5時間/連休向き | 公式発表なし |
| ハイキュー!! | 全45巻 | ◎完全完結 | 2020年7月 | 572円×45=25,740円 | 22.5時間/2週間 | 公式発表なし |
| 幽☆遊☆白書 | 全19巻 | ◎完全完結 | 1994年 | 572円×19=10,868円 | 9.5時間/週末2日 | 公式発表なし |
| 銀魂 | 全77巻 | ◎完全完結 | 2019年6月 | 572円×77=44,044円 | 38.5時間/1〜2カ月 | 公式発表なし |
| るろうに剣心(無印) | 全28巻 | ▲本編完結・続編あり | 1999年 | 572円×28=16,016円 | 14時間/連休向き | 公式発表なし |
| NARUTO | 全72巻 | ▲本編完結・続編あり | 2014年11月 | 572円×72=41,184円 | 36時間/1〜2カ月 | 公式発表なし |
| 約束のネバーランド | 全20巻 | ◎完全完結 | 2020年6月 | 572円×20=11,440円 | 10時間/週末2日 | 公式発表なし |
| 東京卍リベンジャーズ | 全31巻 | ◎完全完結 | 2022年11月 | 572円×31=17,732円 | 15.5時間/連休向き | 公式発表なし |
| 東京喰種(無印) | 全14巻 | ▲本編完結・続編あり | 2014年 | 572円×14=8,008円 | 7時間/週末1〜2日 | 公式発表なし |
| ペリリュー 楽園のゲルニカ | 全11巻 | ◎完全完結 | 2021年 | 800円×11=8,800円 | 5.5時間/週末1日 | 公式発表なし |
| PLUTO | 全8巻 | ◎完全完結 | 2009年 | 800円×8=6,400円 | 4時間/週末1日 | 公式発表なし |
| HUNTER×HUNTER | 既刊38巻 | ×事実上の未完 | 未完(長期休載) | 572円×38=21,736円 | 19時間 | 公式発表なし |
| ベルセルク | 既刊42巻超 | ×事実上の未完 | 作者逝去(2021年) | 800円×42=33,600円 | 21時間 | 公式発表なし |
※金額は判型別の標準価格による概算であり、実売価格・電子価格・版(完全版/新装版)によって変動します。累計発行部数は公式発表があるものだけを記載し、確認できない作品は「公式発表なし」としています。
他サイトの表記がズレている理由
上位に並ぶ「完結漫画100選」系の記事は、執筆時点のスナップショットにすぎません。チェンソーマンは2026年3月25日に少年ジャンプ+で第232話が配信されて完全完結し、最終巻となる第24巻は2026年6月4日発売です(コミックナタリー、2026年3月)。2025年以前に更新が止まった記事は、この作品を「完結済み」または「連載中」と誤って載せたままになっています。
同様に『呪術廻戦』は2024年9月30日発売の週刊少年ジャンプで最終話を掲載し、同日に累計1億部突破が発表されました(集英社/朝日新聞デジタル)。2024年前半までに書かれたリストには「連載中」と記載されています。
完結リストを見るときは、記事の更新日と作品の完結年月を必ず突き合わせる。ズレが1年以上あるリストは、完結ステータスの情報源として使えません。
買い切りと読み放題、どちらが安いか|損益分岐を計算する
結論から言うと、同じ月に2巻以上読むなら読み放題のほうが安く、目当ての完結作が対象に入っていれば買い切りの1/5〜1/6で読破できます。上位記事は100選・60選と並べるだけで、この計算をひとつも載せていません。
計算式
- 買い切り総額 = Σ(巻数 × 判型別税込単価)
- 読み放題総額 = 月額 × 読破所要月数(= 総巻数 ÷ 月間読了巻数)
- 損益分岐巻数 = 月額 ÷ 1巻単価
少年コミックス572円・Kindle Unlimited 980円で計算すると、損益分岐巻数は 980 ÷ 572 = 約1.7巻。つまり月に2巻以上読むなら読み放題が有利という単純な結論になります。
具体例3本
| ケース | 買い切り総額 | 読み放題(月10巻ペース) | 差額 |
|---|---|---|---|
| (A)全30巻級『呪術廻戦』 | 572円×30=17,160円 | 980円×3カ月=2,940円 | 14,220円 |
| (B)全24巻級『チェンソーマン』 | 572円×24=13,728円 | 980円×2.4カ月≒2,352円 | 11,376円 |
| (C)全100巻級の長期作 | 572円×100=57,200円 | 980円×10カ月=9,800円 | 47,400円 |
主な読み放題サービスの月額(2026年時点)
| サービス | 月額(税込) | 備考 |
|---|---|---|
| Kindle Unlimited | 980円 | 30日間無料体験あり、500万冊以上 |
| コミックシーモア 読み放題フル | 1,480円 | 成人向け含む全対象 |
| コミックシーモア 読み放題ライト | 780円 | 対象作品が限定される |
| ブック放題 | 550円 | 最安クラス |
| auブックパス(読み放題) | 618円 | au以外も利用可 |
この計算が成立する前提は「目当ての完結作が読み放題の対象に入っていること」です。読み放題は対象作品が入れ替わり、期間限定配信も多いため、契約前に必ず作品名で対象検索してください。対象外なら計算は成立せず、買い切り一択になります。全巻を確実に手元に残したい場合も買い切りが正解です。
その「完結済み」は本当に完結か|7項目チェックリスト
他サイトのリストを鵜呑みにする前に、以下の7項目を自分で確認してください。1項目でも引っかかったら、全巻購入は保留が安全です。
- [ ] ①最終巻の帯・書誌情報に「完結」表記があるか
- NG例: 「第一部完」「Season1 完」は完結ではない。チェンソーマンは2020年に第一部が完結と報じられた
- [ ] ②公式サイト・作者のX・掲載誌で続編/新章の告知が出ていないか
- NG例: チェンソーマンは第一部完結から第二部開始まで約2年の空白があった。空白期間中は「完結済み」に見える
- [ ] ③スピンオフ・外伝が「本編の続き」扱いになっていないか
- NG例: 本編完結後に外伝で重要な後日談が描かれる作品では、外伝を読まないと物語が閉じない
- [ ] ④作者の逝去・長期休載による未完ではないか
- NG例: ベルセルクは作者逝去(2021年)後も刊行が続いており、既刊だけ見ると連載中に見える
- [ ] ⑤電子ストアの配信巻数が最終巻数と一致しているか
- NG例: 「紙は全31巻完結だが電子は20巻までしか配信されていない」は実在する。購入前に配信巻数を数える
- [ ] ⑥紙が絶版で中古全巻セットしか手段がない作品でないか
- NG例: 古い名作は新品の全巻セットが流通しておらず、中古相場が定価を上回ることがある
- [ ] ⑦購入先にABJマークがあるか
- NG例: 「全巻無料」をうたうサイトは正規配信ではない。ABJマークは著作権者から使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標(登録番号 第6091713号、2018年11月制度開始)で、発行先はAEBSがホワイトリストを公開している
⑦を軽視できない理由
経済産業省委託によるCODAの調査(2026年1月26日公表)では、2025年の日本発コンテンツの海賊版被害額は出版分野だけで2.6兆円。2022年調査の0.8兆円から約3倍に拡大しました。デジタルコンテンツ全体では5.7兆円、偽グッズを含めた総額は約10.4兆円と推計されています。
この数字が示すのは、「完結作をまとめて安く読みたい」という需要が違法サイトに大量に流れている構造です。全巻17,000円という金額を前にした読者が無料を探す動機は理解できますが、前述の読み放題を使えば正規ルートで1/6の費用に抑えられます。
7項目のうち①②④は完結の真偽、⑤⑥は入手可能性、⑦は正規性を確認する項目。特に⑤は上位記事が一切触れていないため、電子で一気読みするつもりの人ほど落とし穴になります。
巻数帯で選ぶ|可処分時間から逆算する
週に使える読書時間から巻数帯を先に決めると、候補は自動的に3〜5作に絞れます。全員に同じ100選を出す上位記事と違い、ここでは時間を制約条件として扱います。1巻30分換算です。
| 週の読書時間 | 適した巻数帯 | 読破期間の目安 | 該当作品 |
|---|---|---|---|
| 週1時間(平日夜のみ) | 全10巻以下 | 約5週間 | 寄生獣(10巻)、PLUTO(8巻) |
| 週3時間 | 全20巻前後 | 約3〜4週間 | 約束のネバーランド(20巻)、幽☆遊☆白書(19巻) |
| 週末まとめ読み(週6時間) | 全23〜31巻 | 約2〜3週間 | 鬼滅の刃(23巻)、チェンソーマン(24巻)、鋼の錬金術師(27巻) |
| 連休がある | 全34巻以上 | 3〜5日 | 進撃の巨人(34巻)、ハイキュー!!(45巻) |
| 長期戦を楽しめる | 全70巻以上 | 1〜2カ月 | 銀魂(77巻)、NARUTO(72巻) |
巻数帯を先に決める利点は、「面白そうだから買ったが読み切れずに積む」失敗を構造的に防げることです。全77巻の『銀魂』は44,044円・38.5時間の投資であり、週1時間の人にとっては約9カ月かかる計算になります。作品の質とは無関係に、この人には向きません。
迷ったら巻数の少ない作品から入る。全10巻の『寄生獣』なら5時間・8,000円で「一気読みは自分に合うか」を検証でき、合えばそのまま長編へ進めます。
打ち切り完結と円満完結を見分ける
読者が最も避けたい失敗は「全巻買ったのに最後が雑だった」ことですが、上位記事はこの2つを区別せず同じ「完結済み名作」として並べています。完全な判定は不可能でも、以下のシグナルから推測はできます。
- 終盤の巻数進行が急加速していないか: 中盤まで1エピソード3巻だった作品が、最終2巻で複数の伏線をまとめて処理している場合は注意
- 掲載誌の移動があったか: 連載途中の掲載誌変更は、休載や部数事情が背景にあることが多い
- 最終話の話数が中途半端でないか: キリの悪い話数での終了は、予定より早い着地の可能性を示す
- 最終巻の描き下ろしページ数: 単行本化にあたり大幅な加筆がある場合、雑誌掲載時点では未完成だったことを示す
ただしこれらはあくまでシグナルであり、断定はできません。確実なのは完結から数年経った作品のレビューで「最終回」への言及を読むことです。完結作の最大の利点は、この情報が既に出そろっている点にあります。
本記事の推奨5作を選んだ基準もここにあります。『鋼の錬金術師』は序盤の描写が終盤の核心に正確につながる構成が完結から15年以上経っても評価され続けており、『SLAM DUNK』は1996年の完結から26年後の2022年に映画『THE FIRST SLAM DUNK』が国内興行収入150億円超のヒットとなりました。完結後に評価が下がらなかったという実績が、円満完結の最も信頼できる証拠です。
推奨5作の選定理由|完結ステータス◎かつコスト効率が高い順
以下の5作はすべて完結ステータス◎または▲で、読破コストと読了時間のバランスが取れています。
1位『鋼の錬金術師』全27巻/15,444円/13.5時間
荒川弘、月刊少年ガンガン(2001〜2010年)、第49回小学館漫画賞、シリーズ世界累計8,000万部超。完結ステータス◎(続編・スピンオフによる本編の延長なし)。
禁忌の人体錬成に失敗して身体を失ったエルリック兄弟が「賢者の石」の謎を追うダークファンタジー。「人は何かの犠牲なしに、何も得ることはできない」という等価交換の原則が第1話から最終話まで一度もぶれず、ご都合主義的な解決がないため結末の納得感が高い作品です。月刊連載のペースを活かした伏線管理は完結作の中でも屈指で、初めての一気読みに最も勧めやすい1作といえます。
2位『SLAM DUNK』全31巻/17,732円/15.5時間
井上雄彦、週刊少年ジャンプ(1990〜1996年)、第40回小学館漫画賞、世界シリーズ累計1億8,000万部超。完結ステータス◎。
終盤の山王工業戦は台詞を極限まで削ぎ落とし、絵の力だけで緊張を伝える演出が圧巻です。完結から26年後の映画化で新規読者を大量に生んだ点が、評価の定着を最も明確に裏づけています。1990年代の絵柄が気になる場合は新装再編版(全20巻)を選ぶと巻数も価格も圧縮できます。
3位『進撃の巨人』全34巻/19,448円/17時間
諫山創、別冊少年マガジン(2009〜2021年)、第35回講談社漫画賞、全世界シリーズ累計1億4,000万部突破・18言語180カ国以上で出版(講談社マンガIPサーチ)。完結ステータス◎。
序盤は「人類vs巨人」のサバイバルですが、中盤で物語の前提そのものが反転します。連載中は結末を巡って考察が割れ続けましたが、2021年の完結により最終回までの評価が出そろっており、賛否を含めて自分の受け取り方を確かめながら読めます。
4位『鬼滅の刃』全23巻/13,156円/11.5時間
吾峠呼世晴、週刊少年ジャンプ(2016〜2020年)、シリーズ累計1億5,000万部超、劇場版『無限列車編』は興行収入400億円超。完結ステータス▲(本編完結・外伝あり)。
社会現象級の人気の絶頂でも引き延ばさず23巻で完結させたテンポの良さが最大の価値です。1巻あたりの密度が高く、長編が苦手な人でも完走できます。外伝が刊行されていますが本編の物語は23巻で閉じています。
5位『寄生獣』全10巻/8,000円/5時間
岩明均、月刊アフタヌーンほか(1988〜1995年)、第17回講談社漫画賞・第27回星雲賞、累計2,000万部超。完結ステータス◎。
全10巻・5時間・8,000円という最小の投資で最大級の読書体験が得られます。「人間とは何か」という問いは連載終了から30年経っても古びていません。読破コスト効率という本記事の軸で見れば、実質的な1位はこの作品です。完全版なら全8巻とさらに圧縮できます。
2026年時点の最新トピック|市場と受賞作
完結漫画を取り巻く環境は2026年に入って明確に変化しています。
コミック市場が8年ぶりにマイナス成長へ。全国出版協会・出版科学研究所の『出版指標』(2026年1月26日発表)によると、2025年のコミック市場(紙+電子)は6,925億円で前年比1.7%減。2017年以来8年ぶりのマイナスに転じました。内訳は電子コミック5,273億円(前年比2.9%増)、紙のコミックス単行本1,260億円(同14.4%減)、コミック誌392億円(同12.7%減)。電子の比率は約76%(5,273÷6,925)に達し、紙で全巻を揃える選択肢自体が縮小しています。なお出版市場全体を3分類で組み直すと、コミックの占有率は44.8%(書籍39.9%、雑誌15.3%)で最大カテゴリです。
単行本の値上げが継続中。ジャンプコミックスは2024年7月以降572円(税込)が標準価格となり、2022〜2024年の3年間で88円上昇しました。これはそれ以前の約40年分と同じ上昇幅です(日本経済新聞、2024年8月)。青年コミックス(B6判)は700〜1,000円台が一般的で、今後600円台が新標準になる見通しとされています。全巻購入を検討しているなら、待つほど総額は上がる方向にあります。
2026年のダブル受賞作。第30回手塚治虫文化賞(2026年4月27日発表)とマンガ大賞2026(2026年3月26日授賞式)の双方で、児島青『本なら売るほど』が大賞を受賞しました。両賞のダブル受賞は近年でも稀で、2026年時点で押さえるべき作品の指標になります。なお手塚治虫文化賞の特別賞は武田一義『ペリリュー 楽園のゲルニカ』(完結済み)でした。
まとめ|完結漫画は「ステータス×コスト」で選び直す
完結漫画選びで失敗しないための手順は3つです。
- 完結ステータスを確認する: ◎完全完結/△第一部完・続編あり/▲本編完結・スピンオフ継続/×事実上の未完のどれかを、7項目チェックリストで判定する
- 読破コストを計算する: 巻数×判型別単価で総額を、巻数×30分で所要時間を出す。週の読書時間から逆算して巻数帯を絞る
- 買い切りか読み放題かを決める: 月に2巻以上読むなら読み放題が有利(損益分岐=980÷572≒1.7巻)。ただし目当ての作品が対象かを契約前に確認する
2026年時点の推奨5作は、『鋼の錬金術師』(27巻・15,444円・13.5時間)『SLAM DUNK』(31巻・17,732円・15.5時間)『進撃の巨人』(34巻・19,448円・17時間)『鬼滅の刃』(23巻・13,156円・11.5時間)『寄生獣』(10巻・8,000円・5時間)。時間もお金も限られているなら、まず全10巻の『寄生獣』で一気読みが自分に合うか検証するのが最も損の少ない入り方です。
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次に読むと、この記事の判断がしやすくなります。
よくある質問
Q1. 2026年に完結した漫画で話題の作品はどれですか?
『チェンソーマン』です。第二部が少年ジャンプ+の2026年3月25日配信・第232話で最終回を迎え、シリーズが完全完結しました。最終巻となる第24巻は2026年6月4日発売です(コミックナタリー)。全24巻で572円×24=13,728円、読了目安は12時間。第一部は2018〜2020年に週刊少年ジャンプ、第二部は2022〜2026年に少年ジャンプ+で連載されました。
Q2. 完結漫画のおすすめリストは、なぜサイトによって作品が違うのですか?
完結の定義が統一されていないためです。①完全完結 ②第一部完・続編連載中 ③本編完結・スピンオフ継続 ④作者休載や逝去による事実上の未完、の4状態が区別なく混在しています。加えて記事の更新日と作品の完結時期がずれるため、チェンソーマン(2026年3月完結)や呪術廻戦(2024年9月完結)の表記は記事によって食い違います。本記事の比較表では完結ステータス列でこれを明示しています。
Q3. 完結漫画を全巻揃えるといくらかかりますか?
少年コミックス標準価格572円(税込・2024年7月以降)で計算すると、全23巻の『鬼滅の刃』が13,156円、全30巻の『呪術廻戦』が17,160円、全45巻の『ハイキュー!!』が25,740円、全77巻の『銀魂』が44,044円です。青年コミックス(B6判)は700〜1,000円台のため、同じ巻数でも総額は1.4倍前後になります。
Q4. 買い切りと読み放題はどちらが安いですか?
月に2巻以上読むなら読み放題が安くなります。損益分岐巻数は「月額÷1巻単価」で求められ、Kindle Unlimited(980円)と少年コミックス(572円)なら980÷572≒1.7巻。全30巻を月10巻ペースで読む場合、買い切り17,160円に対し読み放題は3カ月で2,940円、差額は14,220円です。ただし目当ての作品が読み放題の対象外なら成立しないため、契約前の対象検索が必須です。
Q5. 「完結済み」と書かれていても続編が始まることはありますか?
あります。『チェンソーマン』は2020年に第一部が完結と報じられた後、2022年に第二部が少年ジャンプ+で開始し、真の完結は2026年3月25日でした。第一部完結から第二部開始まで約2年の空白があり、この間は完結済みに見える状態でした。最終巻の帯や書誌情報に「完」ではなく「第一部完」「Season1 完」とある場合、続編の可能性を疑ってください。
Q6. 完結漫画を安全に読めるサイトの見分け方は?
ABJマークの有無を確認してください。ABJマークは電子書店・配信サービスが著作権者から使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標(登録番号 第6091713号、2018年11月制度開始)で、電子出版制作・流通協議会(AEBS)が発行先のホワイトリストを公開しています。「全巻無料」をうたう非公式サイトは海賊版であり、CODAの調査(2026年1月公表)では2025年の出版分野の海賊版被害額は2.6兆円、2022年調査の0.8兆円から約3倍に拡大しています。
Q7. 全巻買う前に電子で確認すべきことはありますか?
配信巻数が最終巻数と一致しているかを確認してください。「紙は完結済みだが電子は途中巻までしか配信されていない」作品が実在します。また紙が絶版になっている古い作品では、中古全巻セットしか入手手段がなく、相場が定価を上回る場合もあります。購入前に電子ストアの巻数を実際に数えるのが確実です。




