まな先生解説
こころ質問
すい要点整理
漫画 原作 作画 取り分は何対何?
注意
協会の目安は、個別作品の配分を証明する数字ではありません。契約が非公開なら、作者名や売上だけから実額はわかりません。
同じ折半でも受取額が変わるのはなぜ?

印税率と配分率を分ける
電子の市場規模と作者収入を分ける
原因別の見分け方|収入を6種類に分ける
| 収入の種類 | 支払われる対価 | 計算対象 | 数量の単位 | 原作作画間の配分条件 | 追加担当者への支払い | 出典と証拠の種類 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 原稿料 | 原稿制作への報酬 | ページ単価や契約額 | ページ・話・案件など | 別々の報酬か分配かを確認 | 別発注か原稿料から負担か確認 | 文化庁2023年調査:固定報酬の事例 |
| 紙単行本 | 出版に伴う印税 | 本体価格等×対象部数 | 発行部数・実売部数 | 協会の目安は5:5〜3:7。実際は契約次第 | 合計印税から分けるか別払いか確認 | 協会Q&A:相談回答/書協2010年:ヒナ型 |
| 電子巻売り | 配信に伴う比例報酬 | 対象売上・出版社入金額など | 巻・販売件数など | 合計料率も配分率も契約次第 | 控除する費用と負担者を確認 | 文化庁2023年調査:聞き取り事例 |
| 電子話売り | 比例報酬、または固定報酬 | 売上・入金額、または契約額 | 話・購入件数・案件など | 契約次第。固定報酬例もある | 固定報酬内か別払いか確認 | 文化庁2023年調査:両方式の事例 |
| 定額配信 | 利用量等に応じた報酬 | 利用量×単価、または配分原資 | 読まれた分量など | 契約次第 | 配分前後の控除を確認 | 文化庁2023年調査:複数方式の事例 |
| 映像化使用料 | 映像化に関する作品利用の対価 | 個別の利用許諾契約で確認 | 作品・利用範囲・期間など | 契約次第。出版印税と別に確認 | 権利処理・仲介等の条件を確認 | 本記事の契約確認項目。相場資料は未確認 |
注意
電子で読まれた回数が増えても、必ず追加報酬が発生するとは限りません。固定報酬と比例報酬のどちらかを確認しましょう。
具体的な解決方法|漫画 原作 作画 印税を計算する
紙は本体価格と対象部数から計算する
- 700円×1万部で、計算対象は700万円です。
- 700万円×10%で、二人分の印税は70万円です。
- その70万円を、契約した配分率で分けます。
| 原作:作画 | 原作の印税 | 作画の印税 |
|---|---|---|
| 5:5 | 35万円 | 35万円 |
| 3:7 | 21万円 | 49万円 |
電子は同じ料率でも基準をそろえる
| 計算基準 | 二人分の報酬 | 原作 | 作画 |
|---|---|---|---|
| 売上基準 | 700万円×20%=140万円 | 70万円 | 70万円 |
| 入金基準 | 350万円×20%=70万円 | 35万円 | 35万円 |
経費差引後・税引前まで見る
| 担当 | 印税 | 仮定の経費 | 経費差引後・税引前 |
|---|---|---|---|
| 原作 | 21万円 | 0円 | 21万円 |
| 作画 | 49万円 | 35万円 | 14万円 |
補足
この比較は印税だけを取り出しています。原稿料などの別収入や税金を含む、年間の手取り額ではありません。
ケース別の対処|原稿料・コミカライズ・分業
漫画 原作 作画 原稿料は別に確認する
コミカライズ 印税 配分は担当範囲から確認する
ネーム担当や制作会社が加わる場合
注意
「作画担当だから経費もすべて負担」「原作者がネームを描くから一定割合」と、役割名だけで決めつけないでください。
予防・再発防止|取り分の説明に必要な8項目
| 確認項目 | 確認できた条件 | 根拠資料 | 未確認欄 |
|---|---|---|---|
| 収入の種類 | [原稿料・紙・電子など] | [契約書の該当条項] | [対象外の収入はあるか] |
| 計算対象金額 | [本体価格・実売額・入金額] | [契約書・精算明細] | [税込/税抜、控除項目] |
| 対象部数・利用量 | [発行・実売・閲覧量など] | [販売・利用実績報告] | [返品・無料分の扱い] |
| 合計印税率 | [二人分の合計率/該当なし] | [料率の合意書] | [個人の率と混同していないか] |
| 原作作画間の配分率 | [双方の率/別個の固定額] | [配分の合意書] | [媒体で変わるか] |
| ネーム等の追加担当者への配分 | [金額・負担者・支払元] | [追加発注・配分の合意書] | [二重控除はないか] |
| 経費負担 | [費目・負担者・対象期間] | [見積書・請求書等] | [立替・精算方法] |
| 締日・支払日 | [対象期間・締日・支払日] | [契約書・支払明細] | [変更や例外の有無] |
専門家・公的情報はどう使えばよい?
注意
出版印税のすべてに、フリーランス法の60日ルールが一律に当てはまるわけではありません。本記事の8項目も、法定の明示事項一覧とは別です。
やってはいけないNG対応と、次の一歩
| 避けたい対応 | 代わりに行うこと |
|---|---|
| 合計印税率を、二人それぞれに掛ける | 合計率と個人への配分率を分ける |
| 累計発行部数から年収を断定する | 対象期間・巻ごとの価格・契約を確かめる |
| 出版印税の配分を映像化にも使う | 映像化の利用許諾・支払条件を別に確認する |
| 配分が多い側ほど利益も多いと考える | 同じ対象期間の経費を差し引く |
| 不明な条件を口約束のまま進める | 算定方法と回答を記録に残す |




